35歳で発達障害を診断された。当時、生活も安定せず定職にも就けないフリーランスの状況だったことから、だんだん「もしかしたら自分は発達障害ではないだろうか?」と思うようになり、平成30年秋に地元のメンクリにかかり、12月に診断を受けた。
| IQ/群指数 | パーセンタイル順位 | 信頼区間(90%) | 記述的分類 | |
| 全検査IQ | 108 | 70 | 103 - 112 | 平均 - 平均の上 |
| 言語性IQ | 113 | 81 | 107 - 118 | 平均 - 平均の上 |
| 動作性IQ | 101 | 53 | 94 -108 | 平均 - 平均 |
| 言語理解 | 100 | 50 | 94 -106 | 平均 - 平均 |
| 知覚推理 | 101 | 53 | 93 - 109 | 平均 - 平均 |
| ワーキングメモリ | 128 | 97 | 119 - 133 | 平均の上 - 特に高い |
| 処理速度 | 72 | 3 | 67 - 82 | 特に低い - 平均の下 |
■総合所見
①全般的な知的能力の水準について
全検査IQ=108で全般的な知的能力は「平均」から「平均の上」の水準にありました。言語性IQ、動作性IQ間に5%水準で有意差が認められました。また、群指数間のディスクレパンシーの結果、【作動記憶】は他の群指数比して有意に高く、【処理速度】は有意に低い結果となりました。よって、知的能力はアンバランスを有しているといえるでしょう。よって全検査IQだけでなく、各群指数を考慮に入れた慎重な検討が必要です。以下に知的能力の特徴について述べます。
②知的能力の特徴について
【強い能力】
◆聴覚的短期記憶
耳を通して獲得された情報(言語情報)を記憶すること、記憶した情報を頭の中で操作することはとても得意であると言えるでしょう。
◆状況·場面の把握
ある程度見通しのつくような状況において、時間ごとに移り変わる場面や状況の変化を捉える力は高いでしょう。
【弱い能力】
◆言語理解
学校での学習などを通して獲得されるような、基礎的な言葉の理解が不十分であることがうかがえます。
◆視覚的長期記憶
視覚的長期記憶の能力はやや弱く、自分の中にこれまでの体験をイメージとしてハッキリ残すことが苦手な様子がうかがえます。よって、一つの体験を契機として、新たな物事や状況·場面において、その体験を応用して考えたり、取り組むことが難しいことが指摘されます。これは、見通しの立たない状況にお いて、状況や場面の理解が遅くなる原因であると思われます。
◆視覚–運動協応
目で見て、書くという作業がスムーズにいかず、不器用である様子がうかがえます。視覚的探索の力も平均を下回り、スピードが遅い様子がうかがえました。
[まとめ]
全検査IQ=108で全般的な知的能力は「平均」から「平均の上」の水準にありました。言語性IQ、動作性IQ間に5%水準で有意差が認められました。また、群指数間のディスクレパンシーの結果、【作動記憶】は他の群指数比して有意に高く、【処理速度】は有意に低い結果となりました。よって、知的能力はアンバランスを有しているといえるでしょう。エタイさんが訴える、「忘れっぽすぎる」という原因は、【作動記憶】の能力が高いことから、ADHD傾向に見られるような注意・集中の欠如によるものではないことがわかります。ならば、その要因として、【言語理解】で測られる言語理解の苦手さが考えられます。つまり、「忘れっぽい」原因は記憶の問題にあるのではなく、言語指示がうまく理解できないことが原因だと思われ、発達障害(ADHD)には該当しないと思われます。
心理検査の報告は以上となります。